Artokigawa展

2018年4月13日(きんようび) 涼しい



    今月、埼玉県ときがわ町へ歌いに行くことになったのは、昔2回ほど出演したことのある東京高円寺のライブハウス「楽や」のブッキングをやっていた神谷さんにお声がけいただいたことがきっかけだった。
    神谷さんは、私も知ってる歌い手の瞳子ちゃんと数年前に結婚して家族ができて埼玉に移住。今はすごくステキな古民家に住んでいて、一家の大黒柱なのである。その3人の子供たちはとても元気で人懐こくて可愛い。大人といるより子供たちに遊んでもらってるほうが居心地がいい私は人の家の子供に救われることが多々あるのだ。チーム子供、みたいな部分に存在する私。
    それから知らなかったのだけれども奥さんの瞳子ちゃんのパパとママは、オリパパ(トランペッター)とオリママ(作曲家)と言う名前のご夫婦で音楽家という。
そして、瞳子ちゃん神谷さんは「まつぼっくファミリー」というファミリーバンドを組んでいて、代々受け継ぐ音楽一家というわけだった。
みんな、ときがわ町に住んでいる。

    Artokigawa展というイベントの主催者は、何を隠そう瞳子ちゃんのパパであるオリパパさんという訳でした。
私は今年元旦、神谷さんにお誘いいただいて一度ときがわ町の神社にて、歌わせていただき、今回が二度目の訪問。2018年は、神谷ファミリーとのご縁が深まる年でもあるみたいで、とても不思議。けれどもとても嬉しく。とても有難いのでした。
    今回は、4/14にサポートしてくださる夏秋文彦さんと前日にリハをすることもあって、ご一緒に神谷さん宅にお世話になる運びとなり、いつも体験するひとり歌旅とは少し色が違って、鮮やかさを増すひと時を過ごすことができたのです。

待ち合わせの駅に到着すると、神谷さんが車でお迎えに来てくださって、お家まで3人でお話ししながら短い夜道のドライブとなり、神谷さん宅に到着すると、ヤギが「メヘヘヘェ〜〜」と、お出迎えしてくれて、家に上がるとすぐさまお夕飯に、筍と瞳子ちゃんお手製のカレーライス。それとビール。食後に赤ワインが注がれてゆき、ロシアツアー帰りの夏秋さんのお土産 珍しいトナカイのお肉をつまんだりしながら、神谷さんに注がれるがまま飲み続けて語り続けた私は、勢いよく酔っ払っていました。笑

    日本時刻にまだ慣れていない状況の夏秋さんの時差ボケのことやご体調を途中まで気にしていたのだけれども、途中から自分の人生論みたいな話を熱く語っていたような感じになっていたことを今また思い出して、反省しつつ、神谷さんは神谷さんで、かなり飲んでいて、その勢いだったのか、深夜を回っていたけど、夏秋さんに
「鍵盤ハーモニカを吹いていただけませんか?」
などとお願いをしていて、夏秋さんは
「でも、お子さん上で寝てるでしょう?起こしちゃ悪いです。」
と、なんとも素敵なお気遣いをされていたのですが、神谷さんはめげずに
「いい音は子供起きませんから、是非是非!」
と、夏秋さんにお願いしているのを側から黙って見ていた私の心の中は、こうでした↓

〔 う、嘘でしょ神谷さん!素晴らしいご提案!私も夏秋さんのケンハモ聴きたい!贅沢すぎる!有難〜い!もし演奏が聴けるのであれば素敵すぎる!私からも是非! 〕
と無言で念じていたのでした。笑

そして、夏秋さんは少し控えめに優しく鍵盤ハーモニカを演奏してくださったのでした。私も初めて聴いた夏秋さんのオリジナル曲【 里の山 】。
何故夏秋さんがその曲を選択されたのかは分かりませんが、その土地に馴染んで温かく伝わるような音楽でした。そしてあの時間、あの場所で、あんなふうに間近で、夏秋さんの音を静かに身体に取り込むことが出来たことは、特別なことで、またトキメキが再来してしまいましたぁ、てへへ笑。神谷さんも姿勢を正すように聴き入っておられて、演奏後にはベタ褒め攻撃していました。笑

    酔っ払ってしまった私達のことを お酒は控えめにしてそっと見守ってくださった夏秋さん、前日からサポートいただいた感じでした。本当にありがとうございます。

    そうして、わたしたち3人は、時計のチャイムと共にオヤスミナサイのご挨拶をして、スーーーっとそれぞれ眠りの部屋へと倒れ込み、神谷さん宅のふっかふかのお布団の中で、気持ちよく眠りに落ちることができました。

前泊できてすごく楽しかったです。
神谷さん、久々に共に語らってくださってありがとうございました。


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2018年4月14日(どようび) くもり


朝、目覚めると、子供たちの面白い声が聞こえてきて、私は、あぁ〜これは懐かしい家族の感じだなぁ〜と、もう、しばらく会えていない自分自身の家族、実家、賑わいだ学生時代のバタバタの朝を回想したりしました。

いつまでも寝ていた私を神谷さんが痺れを切らして起しに来てくれて、起き上がると、ダイニングテーブルの上には、温かな朝食が用意されていました。
白いご飯、切り干し大根、神谷さんが育てた鳥さんが生んでくれた大切な卵、夏秋さんと一緒に大事に大事に噛み締めた朝でした。感謝が絶えません。

    支度をして出発。バスで会場へ向かう途中、山に咲く花々が私達に春を教えてくれたり、鳥の鳴き声がするのを真似たりして、埼玉ときがわ町を楽しみました。
川には花の形のお飾りが浮かんでいて、手づくりされたイベント会場が近づくと、なんだかワクワクが膨らみました。
野外会場のイベントは、この瞬間が一番、未知が目の前にある感じがして、高鳴ります。( 会場に到着した時の感覚が私は好き )

    午前中には、夏秋さんのソロ演奏タイムもスケジュールされていたので、まずはそのライブ会場へ。
そこには、1人の叔父様が和紙を利用して手づくりされたという驚きの巨大蓄音機が!!   みんなこんな大きな蓄音機は見たことがない!とビックリしていて、更にはそれでレコード鑑賞をみなさんと楽しめて、音楽が好きだ、ということがひしひしと伝わってくる素敵な時間がありました。
    夏秋さんのソロ演奏は、その巨大蓄音機の前で行われました。口琴、小さなコンツォフカ、鍵盤ハーモニカで演奏される夏秋さんが妙にハマっていて、夏秋さんはMCで
「 できれば、この蓄音機を通して何かしたいと閃いたんですが、それをするにはもう一つ僕と蓄音機の間に機械が必要なのだそうです。今回は残念ですが、また来年出演する機会があれば、是非蓄音機とのコラボがしたいです。」
とおっしゃっていました。それは是非とも聴く側も願っておりますぞ!と私は思います。そばに来た子供たちは、夏秋さんの口琴演奏の時に立ち止まって口を開けて、興味津々でしたし、即興演奏を得意とする夏秋さんと巨大蓄音機とのコラボだなんて、想像するだけでたまげますよね、なんて素敵なのぉ〜。と思います。

    夏秋さんが終演したら次に別会場での私のステージがあったので急ぎで移動、会場のみなさんと夏秋さんとの交流があまりできなかったことが悔やまれましたが、その場に刻まれた音はその日同じ場所にいた皆さんの心に響いていたことだろうと思います。私もえらく感動してしまいました。
     そのおかげもあり私のステージでは、緑と滝と川に囲まれながら、嬉しく心地よく歌を歌わせていただくことができました。
夏秋さんにサポートとアレンジしていただいた私の楽曲【バイバイ】もお披露目できて、ここにしかない時間をみなさんと共有することができました。

いつも心強く、しっかりと見守りながら、歌を音楽として、心も広げ支えてくださる夏秋さんの素敵さをまたこの日も心底感じました。ほんとに感謝しています。夏秋さん、ありがとうございます!

 

    そして去年、別の埼玉野外フェスに出演した際にコラボしてくれたコンテンポラリーダンスのハナさんとも再会できて、ライブを聴いてくださったようで、終演後に素敵な笑顔で「ライブすごく良かったぁ〜!」と言っていただけたことが、とてつもなく嬉しかったです。少しずつご縁が深まっていきますね。素敵なこと。
    出演が終わって出店されているお店を見て回り、ご飯を食べて、ひと休み。翌日は神奈川でライブがある夏秋さんとはそこでお別れをして、私は色々な方々のライブを聴いてまわりました。

    イベント1日目が終わり、夜には神谷さんのお家で出演者打上げがありました。
この夜は大勢の大人が酔っ払っていくことが分かっていたので、私は炭酸水だけを飲み子供たちと遊んで、先にぐっすり眠らせていただきました笑。

神谷さんが、囲炉裏で焼いて食べさせてくれたサザエがとても美味しかったです!
あと、やっぱり 筍!  最高でしたぁ!!


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2018年4月15日(にちようび) はれ
 
 
この日は、中田真由美ソロステージが2つありました。1日目を経験済みの私は2日目には、わりと動きやすくなっていて、さらに15日限定のお店などもあって、オーガニックパンや、クレープ、たこ焼きなどを食べることができました。
最後に歌わせていただいた野外ステージでは不思議なことに、歌を歌っていると雲がなくなり、光が山々を照らし出して、自分の歌声もものすごぉく遠く遠くまで届いていくように伸びて広がる感覚を体感しました。いやぁ、気持ちよかったなぁ〜!これは、このステージの音響を担当してくださった神谷さんのお力あっての、ミラクル体験でした。

下のステージにいた方々にも、私の声が届いたそうです。導かれるようにして、上のステージまで来てくださったのだと、終演後に伺いました。
「どこか有難いくらいの美しい声ですね!ここへ来て良かったですよ!」と、目と目を合わせてご感想くださった方がおりまして、モゾモゾしながら私もそれがとっても嬉しくて、ここへ来て良かった〜!と想いました。

    歌い手仲間(盟友)のユニット「815」の2人と久々に再会して、語らいつつ、馬鹿な写真を撮影して遊んだりできて、最高でした!その上、帰りには2人の車で送ってもらう運びになって、東京まで、濃厚な時間を過ごすことができました。その「流れ」がとても素敵に感じました。

   今回埼玉では、神谷さんご夫婦にとてもお世話になり、二人はイベントスタッフ側のこともしていてものすごぉく忙しい中で、私たちのお世話までお心遣いくださり、地元の方々がこのイベントを一生懸命いいものにしていこうと取り組んでおられる姿なども拝見して、そういった団結力にも、私は感動していました。

Artokigawa展、お誘いくださり本当にありがとうございました。

そして、遠いところまで、この日の歌を聴きに来てくださったお客様、地元の皆様に心から感謝しています。
 
 
また歌いに行きたいです。
会える日を楽しみにしています。
 
感謝。