言葉のない時間


2018年1月31日(すいようび) 曇ったり晴れたり


まるくて おおきくて あかい
月を みたよ

言葉もでなくて みんな おなじ 
空を みてたよ

ただ ただ いいきもちで みんな みんな
月を みてたよ

「 知ってるか? ほんとうに 美しいものは
ひとを黙らせるチカラを持ってるんだ。 まゆ、よーく 覚えておくんだぞ。これが 自然が持っている 人間には敵いっこない ほんとうの 美しさなんだ。」

そう きみが 言っていたことを わたしは 今でも よーく おぼえている。あれは 太陽のおはなしだったけど。

その時 わたしは、それに似た音楽がしたいと つよくおもった。それに やっぱり きみには 敵わない。こんなに美しいものを知っている きみは すごい人だなぁ。と そう、思ったことを 思い出したよ。

10ねんまえの ことになってしまった。
それでも いまだに 刻みこまれている景色 それから あの日のきみの表情。  強い眼差しで 瞳の奥は とても温かくやさしい もう一つの 世界。

まるくて おおきくて あかい
月を みたよ

言葉もでなくて みんな おなじ
空を みてたよ

ただ ただ いいきもちで みんな みんな
月を みてたよ


きみも みたかい?

いいきもちで 空をみてたかい?


なにかを思い出しては 忘れてゆくけど
きっと 美しいもの 知るたび

わたしは その世界に かえっては
またここで 歩いてる


最期の美しいものに 辿り着ける その日まで