帰りたくない


自身の中核と馴染むものや場所、人たちに逢えると、どうしてか、もう還った気になって、帰りたくない。と思ってしまう。

それは、まるで、不思議な時間をしていて、生まれる前のこととかを知ってしまうような感覚で。

埼玉県にある【シボネボルケ】というお店に、屋久島在住のおおくまよしゆきくんが連れて行ってくれるということで、私はバンジョーを携えて、遊びに行くことに、急きょ、なった。

実は、2日の夜におおくまくんとは四年ぶりくらいの再会を果たした。おおくまくんが東京にやって来るということで連絡をくれたから、昔みたいにまた井の頭公園で歌おうって、そう誘ってくれたから、本当にいつも久々になって彼は現れる。   そして、不思議なことに、私はおおくまくんがいると、自然すぎるほど歌がこぼれてずっと即興セッションという神でも宿るような時間を過ごすことができるんだよ。
二人で自分の曲を歌い合うことなんて、ほとんどなくて、いつだっていつだって会うと即興セッションでずっとずっと歌がある。もちろん名曲も産まれるのに、録音してないから、すぐ消えてなくなる。あの状況をみんなに見せたいし、聴かせることができたら、きっともう、みんなだって、どうにかなっちゃうかもしれないってくらい、なんか凄いことになってる。

異常なんだけど、幸せな異常な感覚。いつかきっとみんなに聴いてもらいたいなぁ。

そんなおおくまくんが連れて行ってくれたお店は、素晴らしく心地よい場所で。店長のモモさんや旦那さんのマツダさんと、四人でも歌い会うことができた。
話をしてたら、オツベルくんのこともモモさんが絶賛していて、是非また聴きたいから、歌いに連れてきてほしいぃ、っていう話になってて、昨日歌いあいっこしたばかりのオツベルくんがまるで今日もいるみたいな感覚になったことも、色んなことが繋がってる証拠みたいで、嬉しくて面白くって、私は始終笑顔でそこにいた。

モモさんが作ってくれたお食事も、最高に、美味しい。恵みのようだった。
大自然を感じられる食卓。

まるで、屋久島に歌いに行った時の時間に似ていた。あの場所にいることは、命が喜ぶような希望がちらつく素敵な空間にいるようなことで。

東京で自分のどうしても感じ取ってしまう歯止めの効かない感受性をコントロールすることを一生懸命覚え続けて息苦しくめまぐるしく、生きてきた自分は、結構もう限界かもしれなくて、東京出たい出たい出たい出なくちゃ出なくちゃ出なくちゃって思ってたんだけど。電車で行ける距離に、こんなにしっくりくる場所があるということを私はよーく、もっともっと率先して理解し、知り、探していくべきかもしれないって考えたりもした。昨日もオツベルくんに、私はもう東京出たいんだって呟いたばかりだったけど、、、。

そんなタイミングで、おおくまくんが訳もなく、ピン!と閃いて、ここへ連れてきてくれた。

屋久島から、ヒーロー現る、笑
でも、もう帰っちゃったよ。


島崎智子さんもおおくまくんのこと、大好きみたいで、「あの子は神様みたいやねん!」って言ってたけど、私も本当にそう思う笑

モモさんが、島崎さんやオツベルくんを誘って歌いに来てくださいね、って言ってくれたので、私はその通りに出来たらいいなぁって思っているの。

そうなったら、とっても素敵だし、何より自分も幸せだから。

中核にしっくりくる人たちとの時間を増やして生きていたいの。悲しくてたまらない夜が来たとしても、そんな時間がそばに来てくれたら、きっと明日も強く生きていけるから。

大事なんだ。

そういうことが、私の生き方として、
どうしてもどうしても、必要なことなの。